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第24回 家族

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気がつくと2013年8月から一年半もジェット日和を更新していませんでした。
2014年は毎月2週間、家事手伝いで娘夫婦の家に行っていました。
私自身、若い頃から仕事に追われ実家の母に随分助けられ、何とか仕事を続けてきました。
最近は出産しても仕事を続けることが当然の時代のようで、娘夫婦も慌ただしい毎日を送っています。

孫と過ごす時間はとても新鮮で、自分自身の励みとなります。
幼い子供に与える言葉や気持ちに責任を感じながら、
無我夢中だった自分の子育て時代を思うと、
産まれて1歳の誕生日、3歳で幼稚園、6歳で1年生……楽しく希望に満ちた日々でした。
結婚して子どもに恵まれ、新しい希望に向かう娘家族は大きな安らぎを与えてくれます。

そんな中、昨年11月22日,介護施設で暮らしていた90歳の母が誤嚥性肺炎で入院しました。
当然、家事手伝いには行けなくなり、看病でお正月も祝うどころでは無くなりました。
前日の夜まで普通に食事が取れていたため、体力があったので肺炎は直りましたが、
食べることができなくなりました。
母は脳梗塞の後遺症で左半身不随、全盲、要介護4です。
その上90歳の高齢なので、老化が加わります。
ドクターから「今後どうするか決めてくだい。」と言われ、随分狼狽え、今、径鼻栄養しています。
現在、退院するように言われており、痰吸引ができる療養型病床施設を見学する毎日です。

母がこのような状態になるとは想像していませんでした。
時折、無口で我慢強い母が涙を流しているのを見ると、何も出来ない無力さにいたたまれなくなります。

私は忙しい毎日に、色々な雑事から解放されてのんびりしたい、たまには旅行も行ってみたい、
と不満だらけでしたが、母の介護のお陰で、坦々とした日々が有り難く幸せなことに改めて気付かされました。
これから何年、母の介護が続くか解らないのですが、寄り添い見守ることしかできません。

辛い日々が続く時、母は
「辛いときはね、今日、やらないといけない事だけを考えるのよ。遠くは見ないの。」
と、よく言っていました。母の言葉を思い出し励まされて気持ちが和みました。

そうだ、クヨクヨばかりしていられない。
動けることに感謝し、今日できる事を一生懸命やろう。
20150212

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