黒曜石って知っていますか。
触ったことはありますか。
私はあります、つい最近のこと。
黒曜石、それは黒い包丁。
私の娘は小学4年生でyoutubeをよく見ている。
大体子供向けの番組だが、その中でも大人も楽しくみれて、
夫と娘が一緒に好んで見ているのが、週末縄文人というyoutueberチャンネル。
このチャンネルでは、平日はサラリーマン同期の2人が、
「現代の道具を使わず、自然にあるものだけでゼロから文明を築くこと」
をコンセプトにカゴを編んだり、土器を作ったり、竪穴式住居を作ったりする様が動画になっている。
その動画を見て竪穴式住居を作りたいという娘。
それはなかなか難しいということで、庭で土を集めて粘土を練ってみたり、
石を叩いてみたり真似事をしていた。
そして石器作りの動画(正確には黒曜石で作った髭剃り)をみた。
ここで冒頭の黒曜石が出てくる。
石で肉を切ってみたい!と言い出した。
ノリノリの夫。
苦笑いするしかない私。
黒曜石は、なかなか都会では手に入らないので、ネット注文することにした。
黒曜石8000円。。。
たかっ!!
黒曜石というものを私は初めて実物を見た。
どうして石で切れるようになるのだろうと思っていたが、
実物を間近で見ると納得する。
教科書や資料集で目にするそれは、黒いつやつやした石に見えていた。
実際目にするそれは、歪な黒いガラスの塊といった印象だった。
ここまでガラスのようなものだとは思っていなかった。
調べたら火山ガラスというものに分類されている、完全にガラス。。
早速石で叩いてみる親子。
飛び散る破片。
冗談ではなくとっても危険。絶対真似しちゃダメ!
ゴーグルと軍手を装備し、庭で再チャレンジ。
文明の力を使い、金槌で叩く。
割れ方もガラスそのもので、尖った石器らしいものが複数できた。
だが、教科書で目にするような形に整えることは難しく、どのように叩くかなど、数多くの失敗を重ねながら作られたんだろうなと昔の人たちの叡智を思うことになった。
ここまでしたが、肝心の肉がなく、ネギを切ってみた。
ネギ、切れました。
紙も切ってた、紙は一度突き刺せば綺麗に切れた。
糸も切れた。
フェルトも切れた。
思っていたよりも切れ味が良すぎて危険でした。
自分たちで黒曜石を実際に手にするまで、
縄文人の人たちはあんな石でさぞかし切りづらかったろう、
切れないノコギリのように何度も刃を入れて削ぎ切るようにしていたんだろうと思っていた。
考えが変わった。
多分、縄文人は思っているよりずっと、サクサクと切ってたと思う。
8000円の石を叩き割ってしまったけれど、とても面白い体験ができた。
現在、週末縄文人は毛皮を作っているみたい。
今度は毛皮を作りたいと娘が言い出さないように願っている。
今年も残すところ1か月、よろしくお願いいたします。
健康に気をつけて参りましょう。
令和4年12月
〈学参デザイン・組版・イラストのクリエイター〉
有限会社ジェット 廣田 知子
ジェットのオリジナル開発教材を是非ご覧ください。