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学参デザイン・組版・図版クリエイター

迎え火と精霊馬

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お盆の行事など今まであまり気にする事無くこの歳まで過ごしてきました。
両親を看取って生活も落ち着くと、両親の色々な思い出が懐かしく『逢いたい』と思います。
お盆は亡くなった人が浄土から地上に戻って来ると言われています。
それならと、昨年から両親に逢いたい気持ちで見よう見まねで迎え火を焚く様になりました。

私の幼い頃は、お盆にはお仏壇の周りには
美しい草花が絵付けされた提灯が5対ぐらい天井からも提灯が飾られてた記憶があります。
お仏壇には色とりどりの落雁(菓子)や果物、素麺が御供えされていました。

2018 精霊馬8月-28月13日がお盆の入りで墓参りを終えて『迎え火』を焚きます。
とは言っても、幼い頃の様な正式なお道具も奇麗な提灯もなく、
変形の花瓶にローソクで代用です。
今年は東京から帰省した孫達が、精霊馬をナスとキュウリで作り、
御供えしてくれました。
2018 精霊馬8月
9才と5才の孫は精霊馬の意味もお盆には先祖の霊をお迎えして共に過ごす(供養)ことも知っていました。
9才の孫は塾で、5才の孫は保育園で習ったらしく、競って作り、御供えしてくれました。
『ばぁばぁのお父さんとお母さん早く来ると良いね。』

両親に『逢いたい』気持ちを、幼い孫達に寄り添われ、不思議な安堵感に満たされました。
お盆の間、毎日賑やかに大勢の家族と過ごしました。
家事に追われて少々疲れていますが、元気なエネルギーも沢山貰いました。

8月16日に『送り火』を焚き、皆それぞれ明日に向かって帰っていきました。
両親に『逢いたい』気持ちを忘れていました。
きっと精霊馬に乗って来てたのでしょうね。


〈学参デザイン・組版・イラストのクリエイター〉 有限会社ジェット 廣田久美子

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