小学生１年生の孫から、おひな様のお料理がメールで届きました。
一人遠くにいる私への心配りでしょう。
お魚の澱粉と錦糸たまごのチラシ寿司、菜の花のおひたし、蛤のお吸い物。
娘が幼いときから、ずっとおひな様に作ってきたのと同じです。
きっと味も同じだと思います。
『今日は女の子の日よ』と孫のはしゃぐ声に
離れていても愛おしく思います。

そんな中、震災でご家族を亡くされた方のニュースが流れます。
震災直後は建物などの被害状況ばかり気になっていましたが、
多くの掛け替えのない命が失われた事を改めて知り、
想像もできない悲しみや孤独のなかで
厳しい生活を送られてる様子に胸がつまり、涙がながれます。

毎年、季節の行事や誕生日は普通に来ると思っていました。
皆そろっての笑顔と、楽しい会話、暖かい食事、
そんな、ささやかな幸せが消えたのです。

親であれば子供が成人するまでは、無事に育つよう念じます。
誰でも同じ気持ちでしょう。
子供たちも両親や祖父母の愛情や深い思いで育まれます。
それを亡くされた方々におかけする言葉は見つかりません。

普通の幸せに恵まれている私たちに出来る事は
生かされている事に感謝し、被災された方々に寄り添う事です。
『まず、これから十年、共に頑張ります。』
ジェットはこれを目標に掲げ、スタッフ一同精進します。
来年、おひな様のメールがある事を祈って。

〈学参デザイン・組版・イラストのクリエイター〉
有限会社ジェット　代表取締役　記