私の住まいは傾斜地に隣接しています。
その傾斜地を利用して小栗、梅、椿、桜、サクランボ、紅葉など
植えて四季織々の風情を楽しんでいます。
以前から斜面の上の方、空木(ウツギ)の木の根元に
不思議な花を見たことがあり、気になっていました。
昨年も気になり、近づいて探しましたが、茶色く枯れていました。
木に囲まれて風除けは良いようですが、
日光が乏しいようで枯れたのでしょう。
1月頃、不思議な花を咲かせたくて、
大きくなる空木(ウツギ)を間伐しました。
3月に入り、山掃除(落ち葉や枯れ枝の廃棄)の時、
斜面の上まで確認に行くと功を奏し、
今年は柔らかな葉と細い茎に不思議な花を二輪ほど咲かせました。
さて、花の名前は?
ネットで散々検索を繰り返した結果、
『アミガサユリ』と判明しました。
原産地は中国で花の内側に網目模様があり、
下向きに咲く花姿が編み笠を連想させることから
『編笠百合(アミガサユリ)』と言われるとのこと。
淡い花色やつつましく下向きに咲く姿から、
花言葉は「謙虚な心」。
生薬として鎮咳、去痰、排膿などの作用があり
2000年頃まで栽培された歴史があるようです。
近所の家でも栽培されていたのでしょうか?
ネットでも野草として販売されているようで、
愛好家も多いようです。
山掃除で偶然出会った不思議な花『アミガサユリ』は
ネットの写真よりひ弱です。
来年はもっと逞しく育って欲しいと願い、
今日も山掃除に汗を流します。
不思議な花の咲く場所は誰にも知らせたくない『秘密の場所』です。
令和3年4月〈学参デザイン・組版・イラストのクリエイター〉 有限会社ジェット 廣田 久美子